この本はこんな方にオススメです。
- 仕事で上司や部下の人とコミュニケーションがうまくいっていない
- 家庭で旦那や奥さんと些細なことでもめてしまう
- インフルエンサーのように影響力を使って商売をしてみたい

職場でのコミュニケーションてすぐに改善できるの?

家庭でも影響力を発揮することができれば、夫婦関係や子育てに役立てそう
このような悩みを抱えている方には、メンタリストDaigoさんの『超影響力』が参考になります。Amazonレビューでも🌟4.5とかなり高評価で、Twitterでも評価は上々のようです。
Daigoさん自身も元々は無名なところからスタートして、メンタリストとしてテレビに出演しその後は知識を使ってニコニコ動画やYouTubeに書籍など幅広い分野で「超影響力」を発揮されています。
私も最近ブログを再開したりTwitterを始めたりと、影響力が欲しいと考えていたので即購入して読みました。
結論:信用と関係性の力を理解すると、相手に行動するきっかけ与えて行動してもらう確率が上がり、人間関係やSNS上で影響力を発揮することができる
影響力を発揮するためには、大多数の人が「どう考えているのか」を知り、それにあわせてアプローチする方法を知ることができれば、自分の影響力を発揮することができます。

答えがわからない問題に挑戦するよりも、答えがわかっていることをクリアするための問題を解決したほうがメンタル的にもいいですね

超影響力を発揮するために必要な4つのキーワード
影響力を発揮するために必要なキーワードは以下の4つです。
- 信用
- 自己重要感
- 類似と共通
- 関係性
本書に書かれている超影響力は、仕事や家庭、SNSなど様々な場所で使うことができます。
インフルエンサーとして影響力が欲しい人や、日常生活で影響力が必要な人は学ぶ価値が十分にあります。
信用を得る3つのポイント
絶対に知っておきたいことは、『人は信用した相手の話に耳を傾ける』ということです。
同じ内容の話をしても、「誰が」話したかということが非常に重要です。
まったく知らない人が話す内容と、信用している人が話す内容が同じであっても、受け取る側に与える影響には大きな差が生まれてしまいます。
信用の有無で伝わり方が全然違うのです。
たとえば、アインシュタインが「6歳の子どもに説明できなければ、それは理解したとは言えない」という言葉を残していますが、これを6歳の子どもが「私に説明できないなら、それって理解してないってことだよね?」と言ってきた場合、内容はほぼ同じですが同じように受け取れないですよね。

極端なたとえですが、アインシュタインと幼稚園生を比べた場合どちらに信用があるか?ということです。
このように「誰が」話すのかということが影響力を発揮するうえで重要です。
ではどのように信用を得るのか?有効的な手段として自己開示をしてみましょう。これは本題を切り出す前に「自分のことをネタにした雑談」を挟むことで相手に、「プライベートなことを打ち明けられた」と感じてもらうことです。

流行りのニュースや天気などの話題ではダメなんですか?

ここは「自分のことをネタにする」というところが非常に重要なんです
これは「返報性の原理」を利用した方法で、相手に「自分も話してみよう」と思ってくれます。聞いている側は自分も打ち明けたことで、相手への親しみが湧き信用へとつながります。

なるほど、返報性の原理を使うために自分のことを話すんですね!

コアな話題のほうが効果が高くなるんだけど、どこまでコアな話をするかが難しいので、まずは簡単なことを話してみましょう。
自己開示に適している話題が5個紹介されていたので、使いやすそうな3つを紹介します。
①お金と健康の話
お金や健康の話は、誰もが心配事を抱えている内容なので共感を得やすく距離を縮めやすい話題です。

相手の年齢によっても、お金と健康で悩む内容が変わってくるので意識してみてください。
たとえば、ここ最近のテレワークで座っている時間が長くなり腰が痛い、肩こりがするや、子どもが進学するから学費が・・CMでみる保険の見直しをやってみようと思っているなど、生活にダイレクトに影響があり多くの人が感じている悩みでもあるので、共感を得やすい話題です。
②自分が楽しいこと、趣味、幸せを感じること
自分が好きなことや最近ハマっていること、幸せを感じることを話してみましょう。笑顔で語られるエピソードは聞いてくれている相手にも楽しさが伝わります。

子どもやペットの話は画像もあったら共感しやすいですね。
たとえば、最近キャンプを始めようとテントを買ったんだけど、なかなか外出できないから家キャンプをしてみた。家の中でテントを張っても邪魔なだけかな?って思っていたんだけど、予想外に子どもが気に入ってくれて父親の株が上がったんだ。
子どもやペットや料理など、家庭内のコミュニケーションが良くなった話などは特に共感を得やすい話題ですが、1点注意があり、濃すぎる内容の趣味の話だと相手に引かれてしまうので注意が必要です。
③自分の弱点や恥ずかしかった話
自分の弱点に感じている悩みや改善したいこと、苦手だから助けてもらいたいこと、失敗してしまったことを打ち明けてみましょう。自分の弱点や失敗したことを打ち明けることで、この人は自分を客観視できる人、失敗を話すことで話しやすい印象を与え距離を縮めやすくなります。

若い社員にパソコンや流行りのアプリを教えてもらっているときは、どっちが先輩や上司かわからないね
補足:メールや電話にも効果あり
紹介した3つのポイントを使い自己開示をすることで相手の信用を得やすくなります。これはメールや電話にも効果があり、2002年にスタンフォード大学が寄付を使って実験を行なっています。
慈善事業に対する寄付を募ること学生に指示しました。3つのグループに分けてどのグループが最も寄付を集められるか、という実験です。
- いきなり寄付をお願いするメールを送る
- メールの最初に故郷に関する話や応援しているスポーツチームの話など雑談を書いた後に寄付をお願いするメール送る
- 相手に電話で、自分の趣味を雑談した後に寄付をお願いするメールを送る
3つのグループの結果は、自己開示を取り入れた2、3のグループが寄付をもらえる確率が20%も上がりました。追加で実験を実施して、メールや電話だけでなく事前に顔を合わせて雑談を行なってから、本題をメールで送った場合の実験もしました。
直接会ったグループは寄付金をもらえる確率が上がり、さらに金額が多くなる傾向もでました。

いきなり商品を紹介し始める店員さんや営業さんて、少し苦手な感じがしますよね

そうですね、売りたいつけたい感が溢れているので苦手な方も多いと思います。
自己重要感で行動を促す
人を動かしたい時は「自ら行動したくなる気持ち」を相手にもってもらうことが重要になります。

脅しや命令口調はNGですよ。
人は誰かに認められて、求められていると感じた時に行動を起こします。つまり相手に自信を持たせることです。

たしかに、仕事で認められていると感じた時に自分は重要な存在かも!と感じる時があります。

自信が湧いてきて、モチベーションが回復して行動力が上がっていると実感するときがありますね。
仕事ではどんなことを言われたときに、この自己重要感が増すんでしょうか?それは結果だけを認めてもらうよりも、今まで努力してきた『プロセス』を認めてもらった時です。過去の自分と現在の自分を比較するような言葉をかけてもらうことで、自分で気づけていない成長を感じたり、普段の行動を見てくれていたことで承認欲求が満たされます。
このときに、誰かとの比較ではなく過去の自分と現在を比較するというところがポイントです。他人との比較は欠点側に目がいきやすくなります。本人が成長している部分はどこか?を気づかせることが重要なポイントです。
類似と共通点で仲間意識を深める
類似性によって得られる効果は大きく、小さな共通点があるだけで相手の話に耳を傾ける確率が2倍近く上がり、共感されることで説得力も上がります。そして影響力のある人は、あからさまに人の上に立とうとはしません。身近な存在だったり気軽に話しかけられる仲間という立ち位置にいることが多いです。

誕生日が同じや、出身校が同じだったりすると何故か親近感が湧きますね

同じ化粧品を使っていたり、好きなアーティストが同じだったら親近感が湧きます。
このように小さな共通点があるだけで、相手に親近感を持ちやすくなり話やすかったり盛り上がったりという経験はありませんか?
たとえば、いつも難しい顔をしている上司や先輩・同僚といつも笑顔の人だったらどちらに話しかけますか?笑顔の人に話しかけますよね。
このように身近に感じてもらっていることも、影響力を与えるためには必要なことです。
関係性の強調が身に付く3つの方法
人は同じ内容の話でも、自分と関係があると思った話にしか興味を持たない。信用と関係性の2つがそろって初めて相手に影響力を発揮することができます。
信用している相手から、自分に関係がある!と感じてもらうことで初めて行動しようと感じるのですが、関係性があることを感じてもらうためにはどうしたらよいか?3つご紹介します。
①この意見の支持率は高いと伝える
みんなに支持されている意見ですよ、と伝えるだけです。私たちは根源的に周りの人と同じことがしたいという欲求を持っています。
これは社会心理学の研究でも実証されていることで、未知の状況に陥った時には、周囲の人を観察して同じ行動を取ろうとします。集団の大多数が取る行動をマネして、従うことが本能的に有利だと認識しているからです。
たとえば、タピオカが流行っていたら自分もタピオカを買ったりYouTubeで流行っているもを芸能人が好感をもって紹介していれば、自分も同じ感覚を味わいたくて賛同したりすることです。

流行っているか、みんな買ってインスタに載せているから自分もやってみようかなってなる。

私もやりました。タピオカを買うために列に並んで、インスタに投稿してました。
②みんなと少し違う要素をプラスする
これは①のみんなと同じことがしたいという思いに違う要素をプラスすることです。人と同じがいいけど、みんなよりも少しだけ優れた何かがほしいという欲求です。
たとえば、学校で短距離走をやりました。あなたは1位になれないことが嫌ですか?それともビリになることが嫌ですか?と質問されたらどう答えますか?
多くの人がビリになることが嫌だと答えるのではないでしょうか?人は自然と人よりも少しでいいから優れていたいと感じています。
③ゴールを掲げる
人は生活のどんな場面でも一定のゴールが見えている方が、やるべきことが明確になり安心して行動を起こすことができます。
仕事の成果基準が不明確な職場で働いたり、先の見えない同棲などは幸福度が下がります。このようにゴールが見えなかったり、魅力的ではなかったりすると行動力が下がってしまいます。
3種類のゴールを使い分けてモチベーションを保ちましょう。
アフィリエーションゴール
※アフィリエーションは【所属】という意味で使います
アフィリエーションゴールは所属を満たすゴールを示します。どんな独自性を貫こうとしている人でも、心のどこかで社会の一員として誰かと同じ行動、思考、新年を共有していたいという欲求がある
アキュラシーゴール
※アキュラシーは【正確性】
アキュラシーゴールは、正しさの欲求を満たすゴールを示します。自分の行動に正確性を求めて、自分が正しく行動している、多くの人が賛同する目標に向かっている、計画通りに進んでいるなど正確性のゴールになります。
たとえば、ネットの世界で正論がバズりやすいのは正しいものの見方、間違った出来事を正す言葉を直感的に支持してしまう人が多いからです。
ポジティブセルフコントロール
※ポジティブセルフコントロールは【一貫性】を保ちたい
一貫性の原理と呼ばれる心理で、人は自分が選んだもの、やると決めたこと、面白いと感じたものの価値を重視します。
これは自分は正しい、賢く選んだ、やる意味があったと信じたいからで、下した決断を将来に向けて一貫していきたいと考えるからです。

言ってしまったことを、なかなか訂正できずに自分の正しさを証明するために考えを変えられないことがある。
たとえば、職場でこういうリーダーや先輩の方っていませんか?その方法はよくないのでは?と周囲からみてもわかるし、本人もわかってそうだけど一度決めてしまったことをなかなか訂正できないのは、一貫性の原理が働いているからです。
まとめ
- 影響力を発揮するためには、まず信用を得ることから始める
- 相手に行動して欲しい時は、自己重要感を刺激する
- 関係性を感じてもらうことで、行動してもらいやすくなる
影響力を発揮するためにはまずは相手に信用されることが重要です。これはリアルでもSNSでも同じことではないでしょうか。信用を得たうえで、相手の自己重要感を刺激して行動を促し関係性を強調することで相手の背中を押して第一歩を踏み出してもらう。
一度踏み出せば、走り出した自転車と同じで走り続けるのは簡単になります。この第一歩を踏み出してもらうための知識が詰まった一冊です。気になった方は手に取って読んでみてはいかがでしょうか?

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