あなたは仕事をしていて、こんなことを言われたことはありませんか?
- 自分の話が分かりづらく相手に伝わっていないと感じる
- 上司や先輩にうまく伝えることができずにイライラされてしまった
- 「〇〇だと思う」などのあいまいな表現が多い
これらは全て、5W1Hを使うことで解決できます。5W1Hは誰にでも使うことができて、ひとつずつ順番に当てはめていくだけで『ハッキリと簡潔に』相手に伝えることができる技術なので、自分の話し方に悩んでいる人には必ず使ってほしい手法です。
他にも結論から話すピラミッドストラクチャがオススメですので、別記事で解説していますのでご覧ください。『1分で話せ|【要約】シンプルが結局わかりやすい|ビジネスパーソン必須の伝わる話し方』
今回の記事はこんな人にオススメです。
- 話が分かりづらいといわれてしまう人
- 結局何が言いたいのという顔をされてしまう人
- 上司に提案をしても YES と言ってくれない
私は過去に、社内の発表会で10組中3位の成績を取ることができました。それは当時の先輩(前年1位)から「発表には5W1Hを使うといいよ」と教えてもらいました。
それまで私は発表の経験は過去に一度もなく問題だらけでしたが、5W1Hを教わることによってなんとか3位の成績にたどり着くことができました。
今回の本は5W1Hをわかりやすく解説してくれている『マンガでわかる5W1H思考』です。
5W1Hとは?
誰が?いつ?どこで?何を?なぜ?どのように?をまとめたものです。5W1Hを意識して文章を構成することで、伝えたい情報の趣旨が明確になりヌケモレなく情報を伝えることができます。
5W1H(2Hの場合はHow muchが入る)は下に書かれた順番で整理していきます。
【When】いつ(時間)
【Where】どこで(場所)
【Who】誰が(主体)
【What】何を(行動や物)
【Why】なぜ(理由)
【How】どのように(手段)
【How much】いくら(お金、予算)

ひとつずつ当てはめるだけなら自分にもできそうです。

ひとつずつ当てはめることで、わかりやすく整理できます。
5W1Hはそもそも何のために使うのか
5W1Hの中でも特に重要な部分が「なぜ?」です。本質は何か?を知るためには「なぜ?」を繰り返すことでたどり着けます。これは新しい価値を生み出したり、本質的な問いを見つけるために必要です。
たとえば、会議の概要を5W1Hに沿って作ってみます。

5W1Hを使うだけで、今現在自分がわかるものと抜けている部分がどこかがわかります。現在は4ヶ所抜けていて、一番重要な『Why・なぜ?』がありません。

以前に作ってもらった資料を5W1Hで表にしてみました。

どこが抜けているのかがわかりやすいです。

そうですね、とくに「なぜ」が抜けているのはまずいですね。では少し深掘りしてみましょう。
5W1Hを使いこなすポイント
2つのポイントを意識して、5W1Hを使うことで発想を広げたり本質に近づくことができます。
- いかに柔軟な問いに”落とし込む”か?
- いかに有効に”組み合わせる”か?
まずは、「いつ、どこで、誰が」などの基本的な問いから一歩踏み込んでみます。


5W1Hは基本の問いから、応用に落とし込むことができます。

いつ?だけでもたくさんありますね。

柔軟に落とし込み、発想を広げることがポイントです。
踏み込んで考えていくと「いつ?」ひとつでも多くの問いが生まれてきます。これが重要なポイントで「いつ?」という基本形から時間や期間、納期など派生させることができるのです。
落とし込んだ問いを、自分なりに組み合わせて発想を広げていきましょう。一度書き出して自分の目で見えるようにすることで、頭の中だけで考えるよりも多くのことが浮かんできます。自然と頭の中で行っている人もいますが、まずは使い方に慣れるために手元に置いてみてください。
その仕事はそもそも何のために?
この仕事は「なんのために?」を考えることは、スムーズに仕事を進めるうえで非常に重要です。
言われた通りにやっている仕事で上司にダメ出しされたりすることがあると思います。そんなときは、まずは落ち着いて『この仕事は何のために』を思い出してみてください。
たとえば、仕事でこんなワンシーンありませんか?

資料をわかりやすいようにまとめてほしいんだけど、お願いできる?

はい、わかりました。資料をまとめておきます。
ここで注意したいポイントがあります。
上司と部下の「まとめておく」の意味は共通しているでしょうか?

短時間で判断したいから、情報を見やすくまとめてほしいな

じっくり検討して判断するために、情報をたくさん集めておいたほうがいいだろう
「なんのために?」を考えないことで、お互いの考えに食い違いがでてしまいます。じっくり検討したいから情報を大量に集めて詰め込んで、見比べができるようにと情報を集めてしまいます。結果として、お互いの考えが一致していないため、やり直しをさせられてしまったりと無駄な時間が発生します。
「なんのために?」を考えることで、これは「短時間で判断したい情報を見やすくまとめてほしいという意図がある」と気づくことができれば必要な時間は最低限で済ませることができました。
たとえに限らずどんな仕事でも「なんのために?=Why」を考えることで、本来の目的が見えてきます。これを習慣にすることで、本来の目的や本質が理解できるようになっていくので、仕事の質が向上して人に喜ばれる仕事ができるようになります。
5W1Hを使いこなすコツ
5W1Hを使いこなすコツは、目の前の物事を素早く的確に5W1Hに当てはめながら考えられるかという点です。

使いこなすための重要なポイントは2つあります。
①いかに柔軟な対応に落とし込むか
たとえば、Whenは「いつ?」ですが、これを元に「いつから?」「いつまでに?」「どんなプロセスで?」などの問いに変形することで、時間・期間・頻度・スピード・プロセス・経緯・順番など、さまざまな事象を考えていくことができます。

基本の問いと応用の使い方ですね!
②いかに有効に組み合わせるか
たとえば、企画立案であれば、以下のようになります。
- 目的や背景の「Why」
- テーマの「What」
- メンバーや協力してくれる人「Who」
- スケジュール「When」
- 実施場所「Where」
- 段取りや進め方「How」
- 予算「How much」

さきほどの表で、応用の問いと組み合わせてみましょう。

組み合わせで検討すると有効で、使い方を知っていれば、さまざまな場面で使えるのが5W1Hです。
私のアクションプラン
今回の5W1Hを学んでの私のアクションプランは以下の3つです。
- 職場で部下や後輩へに説明をするときに、当てはめて「的確」な指示を行う
- 上司への報告は5W1Hと『1分で話せ』のピラミッドストラクチャ(結論⇨根拠①②③)を使う
- 5W1Hを日常生活(家庭)に使って、あいまいな表現をなくしていく
以上3点が私のアクションプランです。
実際に職場で、5W1Hと現状報告をするときに結論から話すようにしたことで、以前までにたびたびあった食い違いが減りました。これは伝えることをハッキリとさせたことが一番の理由かなと感じています。
「察してくれる」「わかってくれるだろう」では食い違いが起きてしまいます。結局それで失敗した場合は、下の人に責任が降ってくる確率が非常に高く損をします。損をするくらいなら、ハッキリと伝えることで考えが統一され円滑に仕事を回せるようになりました。
まとめ
5W1Hは仕事を円滑に進めていくためにも、人に報告したり相談したりするときにも使える技術です。
ひとつずつ当てはめていくことで俯瞰して全体を捉えることができます。
- 抜けている部分がわかる
- 柔軟に落とし込めば、多くの事象に使うことができる
- 組み合わせで広がる発想
基本から応用まで使いこなすことができれば、仕事をスムーズに進めて成果に繋げることができます。そして自分の後輩や部下に5W1Hを伝えていくことで、自分が報告される立場になったときに「やり直し」の少ない人材を育てることができます。